―日本の赤ちゃんの50人に1人は体外受精―

さて、本日は、女性の不妊治療についてお話ししていきたいと思います。

不妊治療は、一般不妊治療と高度不妊治療(ART)という分け方をしていますが、その高度不妊治療とは、体外受精(たいがいじゅせい)・顕微授精(けんびじゅせい)を行うことをいいます。そして、当院で行っている治療のほとんどがこの高度不妊治療にあたります。

ちなみに、顕微授精とは、顕微鏡下に細い針を使って、精子を卵子の中に注入する方法で、体外受精を行っても受精卵が得られない場合に行います。

世界初の体外受精児が誕生したのは、今から30余年前の1978年のことです。当時は「試験管ベビー」と呼ばれ、世界中に注目された大きな出来事でした。この不妊治療の体外受精技術を開発したのは、2010年ノーベル生理学・医学賞を受賞した英国の科学者、ロバート・エドワーズ博士です。博士は、今から50年以上も前に基礎研究を開始し、体外受精を成功させました。

以来、世界中で400万人以上の赤ちゃんが体外受精で生まれています。また、体外受精でなければ妊娠できない世界中の何百万という不妊カップルに恩恵を与えることになりました。我が国でも、毎年10万回以上の治療が行われており、その結果毎年2万人以上の体外受精児が生まれています。50人に1人の赤ちゃんは体外受精で生まれているのです。

このように体外受精は今やそう珍しいことではなく、当たり前の選択肢の1つとなっています。しかし、誰も彼もがそれで成功するとは限りません。その難しいケースに対してどのような戦略を立てるか、それが不妊治療に常に課されているテーマです。

赤ちゃんを授かりました!より一部抜粋

                               邵 輝(ショウキ)

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