【クロ現】子宮移植という選択肢

2018年5月7日に放送されたクローズアップ現代、「ここまできた!? 不妊治療 “子宮移植”で子どもを…」を見て、タイトル通り「不妊治療もここまできたのか」と思われた方も多いのではないでしょうか。

子宮に問題がある時、これまでは代理出産しか方法がありませんでしたが、子宮移植が新たな選択肢として注目されています。
スウェーデンで世界初の子宮移植による出産が成功して以来、10カ国で40件を超える手術が行われ、11人の子どもが産まれています。

京都大学名誉教授の菅沼信彦さんは、子宮移植が可能になった背景として臓器移植医療の進歩、そして代理出産で母親が出産する時、閉経後でも子宮が機能することがわかったことがあるのではないかと指摘しています。

日本でも10年前から研究が進み、動物実験に成功するなど技術的には可能な段階に来ています。臨床に使えるように、日本子宮移植研究会では生殖、臓器移植、周産期、小児など幅広い医療の統合について議論され、準備が進められています。

一方で、慶應義塾大学の木須伊織医師は、技術的には可能だが日本社会で子宮移植が認められる必要があり、議論の余地があると慎重な姿勢をみせています。

スウェーデンで取材を行ったキャスターの田中泉さんは、不妊治療は社会の意識と制度の両方が大事だと言います。

スウェーデンでは不妊は誰もがなりうることで、治療するのは当たり前だという感覚が一般的です。加えて、不妊治療は原則無料で事実婚や独身の女性であっても保険で治療を受けられる制度があります。

この視点から見ると、日本では高度生殖医療をどこまで保険で認めるかという制度上の課題一つとっても、国民的なコンセンサスはまだ十分ではないように思います。
今後の動向が注目されます。

<参照>
■NHKクローズアップ現代、「ここまできた!? 不妊治療 “子宮移植”で子どもを…」、2018/5/7

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