早産児のケアに音楽療法

近年、早産児が多くの国で増加していますが、早産児のケアに音楽療法を用いることが注目されています。

新生児学者のピートラ・フピー、研究者のマヌエラ・フィリッパ、作曲家のアンドレアス・フォレンバイダーは、スイスの大学病院で3曲の特別な歌を特製のヘッドホンで聞かせて早産児がメロディーやテンポをどのくらい認識できるのか、また音楽が早産児の脳にどのような影響を与えるのかを調べています。

研究はまだ途中ですが、音楽を聞いている新生児と聞いていない新生児の脳をMRIで撮影して比較したところ、脳内ネットワークの結びつきが向上し、新生児の寝起きのリズムを整えるのに歌が役立つ可能性があることがわかりました。

イタリア北部の都市モデナの大学病院の新生児集中治療室では母親が早産児に歌を聞かせることもあります。ジェノバ大学の研究者でもあるマヌエラ・フィリッパは「母親の声はもっとも根源的な精密医療の一つです。その子だけに呼び掛ける声ですから」と言います。

音楽の認識能力は言語処理能力に関連があると考えられており、母の声は新生児の音声の解釈や言語の理解に適した脳の発達を促すという説もあります。ぜひ赤ちゃんにたくさん声を聞かせてあげてください。

<参照>
■キャサリン・ザッカーマン、早産児のケア 画期的な音楽療法、ナショナル ジオグラフィック日本版、2019年1月号
■フラン・スミス、あなたに合わせた次世代の医療 母の声も精密医療、ナショナル ジオグラフィック日本版、2019年1月号

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