日本産科婦人科学会の着床前検査臨床試験で異常が7割


Photo by Erol Ahmed on Unsplash

子宝カウンセラーの会でもご講演をいただいたことのある出産ジャーナリスト、河合蘭さんの「体外受精の着床前検査『異常が7割』という衝撃」という東洋経済ONLINEに掲載された記事が本当に衝撃的でしたので紹介します。

日本産科婦人科学会は着床前検査の不妊・不育症への有用性を調べるために約2年間にわたる臨床試験を行い、2018年末に暫定値を発表しましたが、その結果について河合さんはこう書いています。

臨床試験は、学会に認定された実績あるクリニック4カ所で得られた、見た目はよいと判断された胚が調べられたのだが、染色体本数が正常だった胚はたった3割ほどしかなかった。

某産婦人科からは解析に出された42個の胚のうちわずか8個しか正常と判定されず、多くの胚が生まれる見込みがまったくない胚で、複数の染色体に過剰や不足があったものもたくさんあったとのことです。

日本では今、胚移植が年間25万回以上も行われていますが、そのうちの3割しか染色体本数が正常ではないかもしれないというのは「衝撃」以外のなにものでもありません。

この結果を受けて、河合さんは検査の意義として

・治療を続けた人は、すぐに次の採卵ができて治療がスピードアップした。

・胚移植の不成功や流産の精神的苦痛、患者自身と公的補助金の経済的負担を回避できた。

・治療を卒業するきっかけをつかめた人がいた。

ことをあげています。

これまでは厳しく規制されてきた着床前検査ですが、今回の臨床研究の結果は、検査のメリット、デメリットについて現状に即した議論の必要性を迫るだけのインパクトがあると思います。

<参照>
■河合蘭、体外受精の着床前検査「異常が7割」という衝撃 本来は「禁断」の臨床研究から得られたこと、東洋経済ONLINE、2019/03/23

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