屋内工場で栽培されたタンポポがゴムの原料に


Photo by Uillian Vargas on Unsplash

世界的にゴムの需要は増加していますが、ゴムプランテーションが森林破壊を加速するとの批判があります。需要を満たすために合成ゴムやパラゴムノキのクローンが栽培されていますが、品質の面で天然ゴムに劣ります。

その代替として着目されているのがタンポポの根です。私はタンポポの葉から抽出された糖鎖、T-1を研究しているのでタンポポにはとても思い入れがあります。タンポポのもう一つの活躍について紹介します。

オハイオ州立大学ではタンポポの根からラテックスを得るための研究が進められています。ラテックスは天然ゴムを構成している成分です。

第二次世界大戦中に米国はある種のタンポポからラテックスを得る方法を開発しましたが、タンポポは野生なので種の管理や効率的な栽培が難しいことが難点でした。

ですから、研究チームは屋内工場での栽培システムに取り組んでいます。そうすれば成長を管理でき、同じ品種を何回も収穫でき、クリーンなゴムを入手できるからです。

研究チームは水耕栽培に最適のタンポポを選択し、シベリアでよく見られる特別な種類のタンポポの根の成長を最適化するために遺伝子組み替え技術を用いています。

今年から商業規模ベースに乗せ始め、来年はより大規模な施設にする計画を立てています。プロジェクトの科学アドバイザーであるカトリーナ・コーニッシュ博士は「今後10年間でラテックスの生産を数百万トン増加して米国内の天然ゴム供給を持続可能なものにし、さらにはゴム輸出国になりたい」と言います。

<参照>
■ADELE PETERS, Indoor farms full of dandelions could be our future source of rubber,FAST COMPANY, 2019-03-22

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