無煙灸でも治療効果は同じ


Photo by yomogian

血液循環を改善し、体内で痛みを和らげる物質を分泌するお灸には抗炎症効果があることが最近の研究で示唆されています。特に変形性膝関節症に効果があることは多くの研究や臨床試験、系統的レビューにおいて証明されています。

最近、お灸の煙について議論があります。

モグサの煙には抗菌、抗ウイルス効果があり、傷の感染や陰部のかゆみ、子宮脱、痔瘻、尋常性イボなどの治療に効果があるという研究がある一方で、お灸を行う部屋の単環芳香族炭化水素やホルムアルデヒド、多環芳香族炭化水素が高い濃度になると健康を害する可能性があることも報告されています。

そこで、従来のお灸と無煙灸の臨床効果に違いがあるかどうかを明らかにする試験が行われました。

変形性膝関節症の患者を従来のお灸のグループと無煙灸のグループに69人ずつランダムに分け、4週間、内膝眼、犢鼻(とくび)、足三里の3つのツボにお灸をする30分の治療を週に3回ずつ、合計12回行いました。

2週間後、4週間後、8週間後、12週間後に患者さんに質問に回答してもらい、その内容を分析したところ、どちらのグループも痛み、固さ、機能において改善が見られました。

このことはお灸治療で生じる煙が変形性膝関節症の治療におけるお灸の効果には影響しないということを示唆しています。論文では施術者や患者の煙への暴露を減らすために煙を除去することを考慮すべきであると述べています。

お灸は部屋がけむりだらけになったり、自分ではなかなかやりにくいことからこれまでは鍼灸院で受ける方が多くおられました。

鍼灸院に頻繁に通うのは手間がかかりますが、お灸は本当によいものなので家庭で手軽にできないかと思って改良に改良を重ねたのが邵氏温灸器です。

家庭で使うから安全性が第一ですので医療器具としての基準を満たし、モグサも無煙灸としています。邵氏温灸器のモグサは松節エキスとシナモンエキスを加えてモグサの薬効をさらに高め、はさみやベルトを使って一人でもやりやすくしています。

これまでのお灸のイメージがある方には一見、本当にお灸ができているのかと思われるかもしれませんが、使っていただいたら体の芯からあたたまるのを感じていただけると思います。

「これから暑くなるから温灸は季節はずれ」ということは決してありません。

梅雨は膝が痛い方にはつらい時期ですが、温灸の熱で湿気をとばせば痛みはやわらぎます。夏はクーラーで冷えきった体を回復させます。

温灸は実は一年中使えるすぐれものです。ぜひ活用してほしいと思います。

<参照>
■Ling Luo et al., Comparison of the Efficacy between Conventional Moxibustion and Smoke-Free Moxibustion on Knee Osteoarthritis: A Randomized Controlled Trial, Evid Based Complement Alternat Med. 2019; 2019: 1291947., Published online 2019 Mar 14. doi: 10.1155/2019/1291947

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