卵子の老化への対応


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今、不妊クリニックでは42歳以上の患者さんが増え、卵子の老化が問題になっています。日本の卵子凍結技術は世界的にもトップレベルですが、それでも40歳を越えたら割れやすくなるので回復率は悪くなります。

不妊治療で病院に行くとまず血液検査をしますが、重要なのはE2、LH、FSHの値です。卵子の老化の目安になるのはE2の値です。一般的には30くらいでも大丈夫ですが、実際は5未満という方が多いです。この場合、卵子の育つ力が弱いので排卵誘発剤を使っても排卵は厳しいです。

FSHとE2は、E2が低いとFSHが上がっていくという関連があります。高齢の方はFSHが高く、10や20になると妊娠は無理だと判断する医師もいますが、FSHとE2を両方参照することが重要です。E2が30以上なら、FSHが若干高くても卵子がとれる可能性はあります。

AMH値は卵巣内にどれぐらい卵の数が残っているかを反映します。AMHが低いと妊娠できないと思われる患者さんがいますがそうでもなく、0でさえなければ卵子が取れる可能性はあります。AMH値よりE2やFSHの数字の方が大事です。

病院では排卵させるために排卵誘発剤を投与しますが、この時にタンポポT-1エキスを普段飲んでいる量の倍量、たとえば普段2袋飲んでいるなら4袋、3袋なら6袋と多めに使うといい卵子をとることができます。

マイルド法は生理5日目から排卵誘発剤を使います。たくさんの採卵はできませんが、副作用が少ないことから広く行われており、高齢の方にはマイルド法をする事が多いです。というのは、卵子の老化といっても全てが老化しているわけではありません。1年で12回排卵するうち、どこかでいい卵子が取れる可能性があるので、毎月排卵していい卵子を見つけるという考え方です。副作用は子宮内膜が薄くなることで、初期胚をすぐに移植する場合は妊娠率が下がります。この場合は健脾補血の阿膠(あきょう)食品を1日に6~9粒使います。

ショート法は点鼻薬と注射でたくさんの卵子をとります。刺激が強いから毎月は採卵できません。1回行ったら最低3カ月は休みます。

移植の際、初期胚と凍結胚のどちらがよいかについて、若い方は体を調整して翌周期に凍結胚を移植すると妊娠率が上がるというデータがあります。一方、高齢の方は培養すると卵子に負担がかかるので初期胚移植を中心にしているクリニックが多いです。

ある43歳の患者さんはこれまで3回体外受精をしましたが妊娠しませんでした。うち2回は空砲で卵子がとれず、取れた卵子は初期胚で凍結しました。生理3カ目の検査ではE2は20、FSHは18、LHは4.0で、左の卵巣に2個、右に3個の卵胞が見えました。

E2が低いので、月経から排卵誘発剤とあわせてタンポポT-1エキスを4~5袋と多めに飲みます。そして、排卵前の3日間、葛根湯を使います。陽気の勢いがないと空砲になりますが、葛根湯で陽気が出てくると卵子作りを助けます。

FSHが高いといい卵子が作れず、イライラ、のぼせ、足の冷えなど更年期障害のような症状が出ます。このような場合、加味逍遥散を使う方が多いですが、私は抑肝散を使います。排卵誘発剤を使うと食欲が増しますが、加味逍遥散を使うと食欲が増え、肝脾不和で痰湿がたまり、卵子を作るのに悪影響となります。抑肝散には少し冷やす働きがありますが、患者さんのイライラと不安が落ち着き、タンポポT-1エキスと一緒に使うとのぼせがとれていきます。足の冷えがあるということは血の循環が悪いので阿膠(あきょう)食品を使います。

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