胚盤胞培養


Photo by Daniel Reche from Pexels

卵子は受精後、106~108時間で胚盤胞まで発育します。

初期胚移植で着床しない場合、胚盤胞培養を行います。胚盤胞は着床直前の状態で、胚盤胞形成の過程で発育できるものがある程度選別されるため、良好な胚盤胞を移植できれば着床率は初期胚移植と比較して高くなります。また、移植数を減らすことができるので多胎出産のリスクを減らすことができます。

胚盤胞培養は体外受精における重要なプロセスの一つとして研究が重ねられています。ですから、胚盤胞培養の数と成功率はクリニックの技術を評価する重要な指標となります。

胚盤胞形成には4つの要素が影響します。

第一に培養環境です。卵割期胚の初期に重要なエネルギー源はピルビン酸で、胚盤胞期はグルコースです。胚の発育過程に応じた安定した培養環境は胚盤胞形成に欠くことのできない要素です。

第二に卵子の質です。通常、女性は1カ月に1個の成熟卵子を排出します。排卵誘発剤を使用するとたくさんの卵子を得ることができますが、卵子の染色体異常のリスクは高まります。女性の高齢もそのリスクの一つです。

第三に精子の質です。精子の形態、活力、DNA損傷は胚盤胞の形成率を低下させる可能があります。すべての受精卵は精子と卵子によってできるのですから当たり前のことですが、あまり語られていない感があります。最近の研究では、精子のエピジェネティクス異常も不妊原因と考えられています。

第四に胚です。中国の不妊クリニックでは移植されずに余った胚は次の胚盤胞培養に使用されます。患者の卵割期の胚の質が悪い場合、胚盤胞培養も選択できるように発育可能性がある胚を選別しておくので、初期胚の移植計画も重要になってきます。

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