秋の養生 2

中医学の理論では「秋は燥気が主る」、すなわち乾燥しやすくなります。肺が乾燥すると気虚となり、陰が損傷しやすくなるので気持ちが落ち込みやすく、手足に力が入らなくなり、すぐに眠くなります。腸が乾くので便秘になりやすくなります。

季節の変わり目は陰陽のバランスが崩れがちなので、「子午睡」がよいです。子の刻である23時~1時は寝ているのがよいので、23時には就寝します。午の刻である11時~13時ころに20分ほど昼寝をします。子の刻と午の刻は陰陽が交代する時間なので、この時間帯に心身を休めて陰陽のバランスを取ります。

この時期、おすすめの食材はヤマイモです。江戸時代からヤマイモをおろしたとろろ汁を麦飯にかけたむぎとろは人々によく食べられており、台湾では秋になるとヤマイモ料理が定番です。

仙人の長寿食材として知られるヤマイモは胃腸と肺を良くします。薬喰いとしての意味もあって、江戸時代初期の『和歌食物本草』には「とろろ汁折々すこし食すれば脾腎のくすり気虚を補う」とあり、松の内に食せば中風にならないという俗信までありました。強精食としても有名で、『平家物語』や井原西鶴の浮世草子にも強精効果を期待したヤマイモの記載があります。

<参照>
■葉懿德、『處暑養生 別錯過這3食材1穴道』、康健、2019/08/22
■小泉武夫、『幻の料亭・日本橋「百川」: 黒船を饗した江戸料理』、新潮社

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする