お母さんの声が新生児の言語野を活性化する

イタリア、モデナの大学病院の新生児集中治療室では母親が早産児に歌を聞かせています。ジェノバ大学の研究者、マヌエラ・フィリッパさんは「母親の声はもっとも根源的な精密医療の一つです。その子だけに呼び掛ける声ですから」と言いますが、お母さんの声は新生児の音声の解釈や言語の理解に適した脳の発達を促すという説もあります。

これに関連して、慶應義塾大学の皆川泰代教授の研究グループは、お母さんの声が新生児の言語野の部位を活性化させ、言語回路の結合を強めると発表しました。

研究グループがお母さんと別の女性の声を新生児に聞かせて脳の様子を測定したところ、お母さんの声を聞いた時は別の女性の声を聞いた時よりも言語野の部位で強い反応があり、成人の言語回路に相当する前頭部-側頭部の脳機能結合にも同様に強い反応が見られました。

論文ではお母さんの新生児への語りかけが前頭部-側頭部の脳機能結合を促し、言語のようなより高次の認識ネットワークの構成に寄与するのではないかと結論付けられています。

おなかの中にいる時も含めて「赤ちゃんにたくさん話しかけてあげてください」とよく言われますが、その重要性が脳科学的に示されたといえます。

<参照>
■YasuyoMinagawa et al., Maternal speech shapes the cerebral frontotemporal network in neonates: A hemodynamic functional connectivity study, Developmental Cognitive Neuroscience, Volume 39, October 2019
『早産児のケアに音楽療法』、Dr. Shawkea Official Blog、2019/1/30

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