【BOOK】『胎児のはなし』

「超音波診断のきっかけはタイタニック」

「赤ちゃんが頭が下になっているのを見つけたのは江戸時代の医者である賀川玄悦」

「羊水は胎児のおしっこでできている」

ご存じの方はご存じだと思いますが、読みはじめから胎児に関するトリビアの連続です。

羊水にもこんなおもしろい話があります。

羊水は10週くらいの妊娠早期と生まれる頃の羊水では全く成分が違います。初期の羊水はお母さんの血ですが、生まれる頃はほとんどおしっこと一緒です。

著者の一人である増﨑さんの観察によると、胎児はだいたい1時間ごとに30ccくらいおしっこをするそうです。そして、出すだけではお母さんのおなかがパンクするので自分で飲みます。

こういう話を聞くと、「赤ちゃん、がんばってる!」と胎児がリアルに感じられます。

胎児はうんちはせずに9カ月もためておいて生まれた時に一気に出します。ところが、人は死ぬ前に肛門が開きますが、胎児も危なくなると脱糞して羊水が濁ります。新生児は緑色のうんちをしますが、そのまま置いておくと黄色に変わるので、羊水混濁が緑色か黄色かで時間の経過を判断したそうです。昔は胎児の診断法がないから羊水が濁っていないかどうかが重要な情報で、羊水が混濁していたら早く産ませたそうです。ちなみに白色の羊水混濁は赤ちゃんの体についていた胎脂がはずれたものなので正常です。

このように子宝相談の話のきっかけになりそうな胎児の話が満載です。著者二人の対談形式で読みやすいのもおすすめです。

<参照>
■最相葉月・増﨑英明、『胎児のはなし』、ミシマ社

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