身体の炎症がうつを引き起こす可能性

中国、華中科技大学のShuang Bai氏らの研究チームが、抗炎症薬がうつ症状を改善し、抗うつ薬と併用することで改善効果が高まることを発表しました。

「うつ」は炎症で起きる』にも以下のような事例が紹介されています。

2014年にイングランド南西部で15000人の子どもを対象に行われた調査によれば、うつ状態ではないが軽い炎症を起こしている9歳の子どもたちは、その後18歳の時点でうつ状態になっている可能性が極めて高いことがわかった。※『「うつ」は炎症で起きる』p28より引用

感染性の細菌を注射されたラットはうつ状態と同じ疾病行動を引き起こす。炎症がラットの脳にどんな影響を与えるかもわかっていて、サイトカインにさらされた神経細胞は死滅する可能性が高く、再生される可能性は低いことが知られている。また、神経細胞が炎症を起こすと、シナプスは情報パターンの習得ができにくくなり、炎症によって神経伝達物質であるセロトニンの供給は落ちる。体の炎症は、脳の神経細胞の働きの変化に直接つながり、さらにそこからうつ状態に似た疾病行動が引き起こされる。
※『「うつ」は炎症で起きる』p29より引用

このように、「うつは身体の炎症に原因がある」という考え方が最近、注目されています。

シベリア産松瘤エキスは「気分が晴れない」「なんとなくモヤモヤする」といったいわゆるプチうつでも使われています。脳内血流を改善することもありますが、松瘤の強い抗炎症作用もプチうつの改善を助けているのではないかと考えられます。

<参照>
■Shuang Bai et al., Efficacy and safety of anti-inflammatory agents for the treatment of major depressive disorder: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials., J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2019 Oct 28. pii: jnnp-2019-320912. doi: 10.1136/jnnp-2019-320912.
■エドワード・ブルモア、「うつ」は炎症で起きる、草思社

■Photo by Vlad Bagacian from Pexels

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