薬物相互作用についての知識不足が引き起こす弊害

インターネットやコンビニで手軽に医薬品やサプリメントが手に入る今は便利であることは間違いないのですが、薬やサプリメントを併用することで起こる相互作用についてほとんど知られていないことには危惧を感じます。

米国、UCLAのTarn DM氏らの研究グループが、直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)服用者の約3割がDOACと併用すると消化管出血リスクが高まるOTC薬やサプリメントを毎日、またはほぼ毎日使用していると発表しました。また、対象者のうち約66%が薬物相互作用について正しい知識を持っておらず、OTC薬を多く使用する人ほど薬物相互作用に関する知識が少ないことがわかりました。

米国ではスーパーやドラッグストアで市販薬が簡単に買えますが、日本でも医薬品販売に関する規制緩和が急速に進んでおり、よく似た状況であると推測されます。手軽に買えるとはいえ、薬やサプリメントには有効成分があるからこそ気をつけなければいけないこともあります。他の食材や薬との飲み合わせで影響が出ることもあり、健康になるために薬を使用しているのに、健康を損なうリスクが高まるのでは本末転倒です。

薬の専門的な知識を持つ人に気軽に相談できるということは患者さんにとっても大きなメリットで、町の薬局はその役割を果たしていると思いますが、薬局で薬を購入しない場合の薬物相互作用の危険性について、今後、どのように周知していくかは大きな課題であると考えます。

<参照>
■Tarn DM et al., Prevalence and Knowledge of Potential Interactions Between Over-the-Counter Products and Apixaban., J Am Geriatr Soc. 2019 Oct 28. doi: 10.1111/jgs.16193.
■Photo by Miguel Á. Padriñán from Pexels

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする