【BOOK】『空腹が健康をつくる』


Illustrated by きのこ

私は妊活のカウンセリングでプチ断食を勧めていますが、いざやってみようと思うと「結局、どうしたらいいのか」と迷います。ネットには情報があふれ、本もたくさん出ていますが、取り掛かりとしては『“空腹”が健康をつくる ―1日2食のプチ断食―』が参考になると思います。

本書では朝食、昼食、夕食のどれでもかまわないので、まず1食を抜いて空腹の時間をつくることをすすめています。そして、次のステップはこう書かれています。

1食抜くのを最初は週1回だけ行います。例えば週末にやるなど曜日を決めて習慣化するとやりやすいです。週1でこまめにリセットできるようになれば、毎日の習慣になることを目指します。

その後、半断食や本断食についても書かれていますが、この本で繰り返し語られていることは「自分に合ったやり方で、無理なく、ストレスなくおこなうことが一番大切」ということです。

プチ断食を勧める本なのに「どうしてもドカ食いをしてしまう、食事を抜くと調子が悪くなるという人は無理に断食をする必要はありません。1日3食で、それぞれの食事量を減らし、空腹をしっかり作るようにする方が、体に合っていると言えるでしょう」とまで書かれています。なぜなら、本書におけるプチ断食の目的は、食べないことではなく、食べないことで胃腸が休まり、体が本来の機能を取り戻すというところにあるからです。

プチ断食についてはいろいろな理論や方法がありますが、どれが正しくてどれが間違っているということを超えて、「良い状態でいるために、ご自身の体と心に正面から向き合って、自分の食のサイクル方法を見つけていく手間を惜しまないでください」ということを提案する一冊だと思います。

<参照>
■三浦直樹、『“空腹”が健康をつくる ―1日2食のプチ断食―』、ナツメ社