「公孫樹」
これはある樹木を指しているのですが、何の木かわかりますか。
正解はイチョウです。
「公孫樹」には「長老が植えた木が孫の代になって実る」という意味があると言われます。
氷河期を生き延びたイチョウは「生きている化石」とも呼ばれます。
生命力が強く、樹齢千年を超える巨樹が各地にあります。
樹皮が厚く、葉や枝に水分が多いので、神社やお寺に火よけのために植えられることが多いですが、中でも有名なのは本能寺の火伏せのイチョウではないでしょうか。
天明の大火の際、このイチョウの木から水が噴き出し、人々を救ったという伝説があります。
イチョウの実であるギンナンは、漢方では白果と呼ばれる生薬で、喘息や咳止めに使われます。
頻尿予防効果もあるとされ、中国では結婚式で長時間席を外せない花嫁にギンナンを食べさせるところもあります。
ギンナンで注意しなければいけないのは、「子どもには年の数以上にギンナンを食べさせてはいけない」と言われるように、有毒な物質が含まれているので、子どもがギンナンを食べ過ぎると中毒症状を起こすことがあります。
子どもに食べさせるときは、数粒でとどめておくのが無難です。
YouTubeで秋の養生に役立つ食材を使った薬膳を紹介しましたが、そこでもギンナンを使っています。
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