のどの痛みにキンモクセイ


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キンモクセイの甘い香りに秋の訪れを感じます。

「香りを九里離れた場所まで漂わせる」という意味で「九里香」ともいわれますが、意外なことに花が咲くのはほんの10日間ほどしかありません。

「桂花」とも呼ばれるキンモクセイは、花を乾燥させてお茶にしたり、シロップにして料理やお菓子に使うなど中国では日常的に使われます。

漢方的に、キンモクセイはのどを潤し、肺をまもるので、咳やのどの痛み、喘息など肺の病気が増えるこの時期は特におすすめです。

キンモクセイには雄株と雌株がありますが、中国からは雄株だけがもたらされたので、日本にはキンモクセイの雌株がありません。種子ができないため、挿し木で増えたそうです。

以前は、近所を少し歩けば目にしたキンモクセイですが、残念なことに都市部ではなかなか見られなくなっています。

お庭にキンモクセイをお持ちであれば、ぜひ大切にしてあげてください。
そして花が落ちる前に集めて、使ってみてください。

YouTubeでキンモクセイの動画も公開しています。
ご覧いただければ幸いです。

<参照>
■田中修、『都会の花と木―四季を彩る植物のはなし』、 中央公論新社