お正月の縁起物 福寿草


Photo by  花散歩

元旦草とも呼ばれる福寿草は、南天の実とあわせて「難を転じて福となす」縁起物とされたり、松竹梅とともに床の間に飾られるなど、お正月にはおなじみの植物です。

「福」と「寿」というおめでたい言葉を二つも含み、花言葉も「幸福を招く」「祝福」とめでたいこと限りない福寿草は、江戸時代から観賞用として盛んに栽培され、浮世絵にも描かれています。

福寿草には強心作用や利尿作用があることから、民間薬として使われますが、知識がない方は、決して口にしてはいけません。

なぜなら、特に根は毒性が強く、「心臓にいい」ということで福寿草の根を煎じて飲んだところ死亡した事故が1992年にも起こっています。

一般には観賞用として楽しんでいただくことをおすすめします。

<参照>
■有岡利幸、『縁起のよい樹と日本人』、八坂書房