ニラと間違えやすいスイセンの葉に注意


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京都市内の子育て支援施設で、ニラと間違えてスイセンの葉を使った給食を食べた園児12人が食中毒を起こしたと報じられました。

誤って口にされる有毒植物としてスイセンは真っ先に名前が挙がる植物で、ニラやノビル、タマネギと間違って食されることが多いです。

厚生労働省の有毒植物に注意を促すパンフレットにおいても、リストの一番にスイセンが記載されています。
平成24年~令和3年の有毒植物による食中毒発生状況において、スイセンによる事件数がダントツに多く、全発生件数の約3割を占めています。

スイセンはヒガンバナ科の植物で、ヒガンバナと同じリコリンという有毒物質を持ちます。
リコリンは主に消化器系に働き、吐き気、嘔吐、胃のむかつき、下痢などの症状が起こります。

ニラは生長が早く、年に何度も収穫できることから家庭菜園でも人気ですが、近くにスイセンが植えられていると混ざってしまうことがあります。
今回、施設側は「数年前に知人からニラとして譲り受け、敷地内で栽培していたものを調理に使った」と説明しているということで、似たようなことが起こったと考えられます。

スイセンの食中毒は4月以降の花が咲いてない時期に起こりやすいので、気をつけて下さい。

<参照>
ニラと間違えスイセン使用給食で食中毒 園児12人が嘔吐や発熱、京都新聞、2022年4月11日
有毒植物による食中毒に注意しましょう、厚生労働省