薬の飲み合わせ・食べ合わせ


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春キャベツが旬を迎えています。

キャベツの芯にはカルシウム、カリウム、リン、マグネシウム、食物繊維が葉よりも多く含まれ、旨みも多いことからよいダシが取れますが、食べにくいため、捨てられてしまうことが多いです。

しかし、春キャベツは葉の巻きがやわらかでみずみずしく、芯もやわらかいので余すことなく食べられます。

胃腸をまもり、がん予防にもよいとされるので、ぜひ旬の味を楽しんでいただきたいのですが、ワーファリンなど血栓予防の薬を服用している方は、食べる量に注意が必要です。

なぜなら、キャベツには血液を固まりやすくするビタミンKが含まれており、食べ過ぎると薬の効果が削がれてしまうからです。

また、アセトアミノフェンを主成分とする風邪薬を飲むときも注意が必要です。

キャベツに含まれるグルクロン酸はアセトアミノフェンを体外へ排出してしまうので、同様に薬の効果が弱くなってしまいます。

グルクロン酸は白菜、小松菜、ブロッコリーなどアブラナ科の植物に含まれますので、これらにも注意が必要です。

薬は、他に口にするものとの組み合わせによって効き目が強くなったり、弱くなったりすることがあります。

いわゆる飲み合わせ・食べ合わせというもので、処方薬なら薬剤師より説明がありますが、市販薬の場合、添付文書を確認すると共に、不明な点があれば薬局で確認することをおすすめします。

<参照>
■田中修 丹治邦和、『植物はなぜ毒があるのか 草・木・花のしたたかな生存戦略』、幻冬舎