おいしいだけじゃない カニ


Photo by あじのすけ

日本海のベニズワイガニ漁が解禁され、「香住ガニ」のブランドで名高いベニズワイガニは、初競りで1匹50万円という高値をつけました。

上海ガニも秋からシーズンに入ります。
家庭では蒸して食べることが多いですが、上海ガニは体を冷やすので、体をあたためる黒酢やショウガ、紹興酒をつけて食べます。

店では生きているカニを買いますが、足が取れないように縛られています。
「カニ縛り職人」の中でも「カニ縛り名人」とも呼ばれる方は、1日に1千匹以上のカニを縛ることができるそうです。

カニに関連するおもしろいものとして、出雲地方の民間薬、伯州散があります。
マムシと鹿角、津蟹の黒焼きを混ぜたものですが、切り傷や床ずれに使うと傷口が早く治ると言われます。

カニはグルコサミンの原料として健康食品にも利用されており、これからもおもしろい利用方法が出てくるのではないかと期待しています。

おいしいのでとかく食べ過ぎてしまうカニですが、南宋の孝宗はカニを食べ過ぎて下痢が止まらなくなったというエピソードがあります。
このとき、侍医はレンコンで皇帝の下痢を止めたようですが、くれぐれも適量をおいしくいただいてください。

<参照>
■長谷部崇、ベニズワイガニ漁解禁、香住で初競り 返礼品で一番人気、最高額は1匹50万円、神戸新聞NEXT、2022/9/5