子宝を願う昆布巻


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お正月のご馳走といえば何をおいてもおせちです。
時間をかけて用意されるご家庭もあれば、料亭の味を堪能されるご家庭もありますが、福を重ねた料理で新年を祝うのはどのご家庭も同じだと思います。

健康、豊穣、長寿の願いが込められた料理の中で、子宝を願うものに数の子や昆布巻があります。

数の子はニシン(2人の親)から多くの子が生まれることから、子孫繁栄の願いが、そして、昆布は「喜ぶ」以外にも「子生(こぶ)」の言葉にかけて子だくさんの願いが込められています。


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昆布は食材だけでなく生薬としても用いられ、江戸時代は日本から中国へ輸出される俵物として珍重されていました。

かたいものをやわらかくする働きや、体内の余分な水分をとる利水の働きがあるので、腫れものや気血の流れを改善します。

胃腸を保護して解毒を助けてくれる昆布は、食べ過ぎがちなこの時期にはぴったりですが、お正月を過ぎても食べて頂きたい食材です。