骨や筋肉、ホルモンなどの材料であるタンパク質は、生命維持に必須の栄養成分です。カロリーを摂っていても、タンパク質不足だと血液中のアルブミンが低くなり、むくみや腹部膨満、皮膚・毛髪の異常などがおこります。それ故「良質のタンパク質を摂りましょう」とよく言われますが、「良質のタンパク質」とは何なのでしょうか。
タンパク質は多数のアミノ酸がつながったもので、アミノ酸は必須アミノ酸と非必須アミノ酸にわけられます。必須アミノ酸は生体内で合成できないもので、ヒトの場合9種類あり、食事から摂取する必要があります。摂取したタンパク質は、そのままの形ではなくアミノ酸として吸収され、体内の運ばれた先で必要なタンパク質に再合成されます。つまり、タンパク質の栄養的な価値は、体内で合成できない必須アミノ酸を補うことです。
ですから、「良質のタンパク質」の指標は、必須アミノ酸がどれくらい含まれていて、いかに効率的に摂取できるかになります。評価にはいろいろな方法がありますが、よく使われるもののひとつはアミノ酸スコアです。すべての必須アミノ酸の必要量を満たしていれば、スコアは100となります。
「畑の肉」と呼ばれる大豆は、豆腐や納豆などの加工品も含めて、アミノ酸スコアは100です。豆類は概ねアミノ酸スコアが高いですが、一部の必須アミノ酸が少ないものも和食なら容易に補うことができます。豆類はメチオニンが不足しがちですが、リジンが豊富です。一方、穀類はリジンが不足しがちですが、メチオニンが豊富です。ですから、ごはんと味噌汁やその他の豆類を一緒に食べると、お互いに足りない必須アミノ酸を補い合うことができます。


