連日、猛暑が続き、冷たいものが一層おいしく感じられます。しかし、東洋医学的には体を冷やしすぎないようにすることが養生につながります。
夏は脾の働きが弱くなり、さらに体を冷やすものばかりをとっていたらおなかを壊してしまいます。内臓の血流が悪くなり、免疫力も低下してしまいます。のどごしのよいそうめんやスイカは夏の楽しみですが、一日一食でも温かいものを食べると体調が安定しやすくなります。温かい食べ物を食べて軽く汗をかけば、体にこもった熱を外に出すことができます。
中国には冬病夏治といって、夏の強い陽の力で冬の病気を予防するという考え方があります。そして、体をあたためるので本来なら冬に食べるヤギ肉を、わざわざ夏に食べる地域もあります。
ヤギ肉には体を温め、気血を補う働きがあり、夏に体が冷える方によいです。中国では香味野菜や香辛料をたっぷり入れたスープが人気ですが、日本で手軽に試すなら、エスニック料理店でヤギ肉を使ったスパイス系カレーはいかがでしょうか。ただ、暑い夏にヤギ肉を食べすぎると体を温めすぎてのぼせますので、食べすぎないように注意してください。