アレルギー性鼻炎に耳ツボ治療を併用すると症状が有意に改善


Illustrated by しろまるん

東洋医学では、耳は全身を反映し、体のそれぞれの場所に反応する箇所があると考え、耳ツボ治療として活用しています。

近年、月経前症候群やつわり、更年期障害、冷え性、不眠など、世界的に耳介療法の研究が進められ、多くの可能性が期待されています。今回は、中国中医科学院の研究チームが発表した、アレルギー性鼻炎に耳ツボ治療を併用すると症状が有意に改善したことを報告する論文をご紹介します。

中国中医科学院の研究チームは、アレルギー性鼻炎に対する耳ツボ治療の臨床的有効性をランダム化比較試験15件・1,002例のメタ解析で検討しました。

その結果、臨床的有効性において西洋薬や漢方薬の単独療法群と比べ、薬と耳ツボ治療の併用群の方が有意に高く、鼻のかゆみやくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状も耳ツボ併用群で有意に改善が見られました。

副作用は、検討された3件のうち1件は副作用なし、2件は対照群と比べて耳ツボ併用群で副作用が少なかったというものでした。

よって、同チームは「アレルギー性鼻炎の補助療法として耳ツボ治療は有用であり、臨床使用が推奨される」と結論づけています。

同論文で、耳ツボ治療は王不留行を耳に貼る形で行われていました。王不留行は中国では昔から薬として使われており、植物の種なので金属アレルギーの方でも使うことができることから耳ツボ治療にも用いられます。

王不留行でももちろんよいのですが、耳ツボ治療において私がおすすめするのは耳への温灸です。温灸なら面でアプローチできるので、ツボの場所を気にする必要がありません。耳には全身のツボがあり、耳をあたたかく刺激することで、体を全体的に整えることができます。私が開発した邵氏温灸器は医療機器として承認されており、温灸剤を加工して煙を極力抑えていますので、ご家庭でも手軽に行うことができます。

アレルギー性鼻炎の症状は本当につらいものです。耳全体をあたためると気持ちも落ちつきます。現在、お薬を飲まれている方は、ぜひ耳の温灸との併用をお試しください。

<参照>
■Shihui Cheng et al., The combined application of ear acupuncture in the treatment of allergic rhinitis: A meta-analysis, DOI: 10.1016/j.heliyon.2024.e25181