糖尿病予防にはある程度強度のある運動が推奨される


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厚生労働省の「2017年患者調査の概況」によると、糖尿病患者数は前回の2014年の調査から12万3000人増えて過去最多の328万9000人となり、65歳以上の患者数も過去最多となりました。

「糖尿病は太った人の病気」というのが一般的な認識ですが、順天堂大学大学院の研究者チームは非肥満で健康な人でもインスリン感受性が低下している人がいることを明らかにし、「肥満でない人でも、脂肪の貯蔵能力に着目した新たな取り組みが必要」と指摘しています。

肥満になると脂肪組織が脂肪を蓄えきれずにあふれてしまいますが、日本人を含むアジア人はこれが生じやすいと考えられているため、太っていなくても代謝異常になる人が多いです。

順天堂大学の研究によると、インスリン感受性が低下している人の特徴の一つに体力レベルや日常生活活動量が低いことがあります。

メイヨークリニックの論文でも「適度な筋トレは2型糖尿病のリスクを32パーセント下げるが、推奨される筋トレ量を行っている成人はほとんどいない」と報告されています。

糖尿病の予防にはウォーキングだけではなく、ある程度、強度がある運動を行うことが勧められます。

<参照>
■Daisuke Sugimoto et al, Clinical Features of Non-obese, Apparently Healthy Japanese Men with Reduced Adipose Tissue Insulin Sensitivity, The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, jc.2018-02190, https://doi.org/10.1210/jc.2018-02190, Published: 23 January 2019
■Duck-chul Lee et al, Association of Muscular Strength and Incidence of Type 2 Diabetes, Mayo clinic proceedings, DOI:https://doi.org/10.1016/j.mayocp.2018.08.037

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