健診受診者の98%がビタミンD不足 女性は男性よりも有意に低い


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東京慈恵会医科大学病院の研究チームは、2019年4月から翌年3月に同大学関連施設で健康診断を受けた5,518人(男性3,400人、女性2,118人)の血清25(OH)D濃度を測定した結果、98%がビタミンD不足であることを報告しました。

また、78.5%がビタミンD欠乏症で、女性は男性よりも有意に低いことがわかりました。

これまで「妊婦のビタミンD摂取は致命的な疾患リスクを軽減する」子宮筋腫にビタミンDの有望性が示唆される」などの記事を書きましたが、着床環境や排卵障害の改善、習慣流産リスクの減少など、ビタミンDと妊娠を関連付ける論文は多くあり、ビタミンDは、妊活中は特に意識して取りたい栄養素のひとつです。

それが足りていないということは大いに懸念されますが、さらに、論文で「測定されたビタミンDの大半が動物あるいは日光由来のビタミンD3で、植物由来(シイタケなど)のビタミンD2はほとんど検出されなかったことから、食生活の変化により植物由来のビタミンDの摂取量が減少していると推察される。また、年齢が低いほどビタミンD不足の割合が高かった」と補足されていることも気にかかります。

私はしばしばキノコによるビタミンD補充をおすすめしています。

必要な栄養素は毎日の食事からとり続けるのが望ましく、まいたけ、エリンギ、シメジなどキノコ類はビタミンDが豊富であるのに加えて、安価で低カロリー、食物繊維が多く含まれ、日頃の食事に使いやすい食材だからです。

YouTubeでも、ビタミンDを取りやすい方法をお話ししています。
あわせてご覧いただければうれしいです。

<参照>
日本人健診受診者の98%がビタミンD不足、Medical Tribune、2023年6月9日