10月13日はサツマイモの日です。 さつまいものことを「栗(九里)より(四里)うまい十三里」と呼ぶことから、シーズンである10月13日に制定されました。ただ、関西では「栗(九里)にはやや及びませんが」ということで「八里半」と呼ぶようです。
東洋医学では、サツマイモを切ると皮の近くから乳液のようなものが出ることから、母乳の出が良くなる食べ物といわれます。乳液のようなものはヤラピンという物質で、食物繊維と協働して便通を促す働きがあります。
サツマイモを食べると元気になると言われるように、サツマイモには胃腸の働きを助けることで気を補う働きがあります。薬膳でよく出てくるサツマイモとナツメのスープは、胃腸が疲れている時におすすめの一品です。
ビタミンやミネラルが含まれ、抗酸化作用があるビタミンCは加熱調理すると減少しますが、サツマイモのビタミンCはデンプン質で守られるため、加熱しても損失は少ないのも利点のひとつです。
葉や茎は、民間療法では下痢や発熱、胃の不調、やけどなどに使われます。
これらは食べることもでき、特に葉にはビタミン類や食物繊維、タンパク質が豊富に含まれます。動物実験において凍結乾燥したサツマイモ葉粉末を用いると血中の総コレステロール、血糖値、血中インスリン濃度が有意に低下したことから、食品加工に応用できないかを検討する研究もあり、実現すれば現在、日本ではほとんどが廃棄されているものが宝の山になるかもしれません。
ホクホクとした食感のなると金時、ねっとりした濃厚な安納芋、甘みの強いシルクスイート、加賀伝統野菜の五郎島金時など種類も豊富です。
ぜひいろいろなサツマイモを食べ比べてみてください。
<参照>
■石田裕、「サツマイモ葉の機能性および食品への応用」、日本調理科学会誌 Vol.42,No.4,215~224(2009)