クリスマスと言えばチキンですが、ポーランドなど東欧では鯉料理が定番で、フライにしたり、煮込んでゼリー寄せにしたご馳走を楽しみます。金運の象徴でもあり、「お金が貯まりますように」という願いを込めて鯉のウロコを財布に入れる習慣もあります。
12月になると京都・嵯峨野の広沢池では春に放流された鯉が販売されます。日本でも鯉は昔からなじみがあり、薬代わりになるほど滋養がある食材と考えられています。『徒然草』には鯉を食べると髪がしっとりすると書かれています。
中国では、鯉は神聖で縁起の良い存在で、立身出世、強さ、富、子孫繁栄のシンボルです。成功のための関門を「登竜門」といいますが、竜門という滝を登って龍になれる唯一の魚が鯉です。急流をさかのぼる力強い姿が強さと忍耐を表します。また、魚と鯉の発音が「有り余る富」を意味する言葉と同じで縁起がよく、たくさんの卵を産むので子孫繁栄を表すとされます。
鯉は古くから利尿と解毒に優れた生薬として使われてきました。体内の余分な水分を排出する力が強く、腎臓病や心臓病に伴うむくみの改善にも用いられます。
胃腸を助け、気を補うので、滋養強壮と産後の回復にもおすすめです。産後の体力回復を早め、母乳の出を良くします。山芋と一緒に食べると滋養強壮に、ショウガやネギと食べると体を温めて血流をよくする力が強くなります。
日本では鯉こくといって味噌煮込みで食べられることが多いですが、私の故郷である山東省では丸ごと素揚げにして甘酢あんをかけた糖醋鯉魚(タンツーリーユィ)が有名です。ウロコのパリパリした食感が楽しめます。ウロコは止血作用がある生薬としても使われます。


