田七人参成分が脳卒中患者の自立を促進


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中国の首都医科大学の研究チームが、田七人参に含まれるサポニンが虚血性脳卒中患者の機能的自立を促進することを報告しましたのでご紹介します。

同チームは、18~75歳の虚血性脳卒中患者、約3000例を、症状発現から14日以内に田七人参を使用する群とプラセボ群にほぼ同数で振り分けました。

そして、3カ月間の治療後、田七人参を使用した群は、プラセボ群と比較して、機能的自立を達成した患者の割合が有意に高かったと結論づけています。

田七人参は、金でも交換できないという意味の「金不換」と呼ばれるほど貴重なものとされています。

サポニン、フラボノイド、アミノ酸、ミネラル、精油を含み、血液がさらさらになり、中性脂肪とコレステロールを下げるので、漢方では循環器病、心筋梗塞、高血圧、動脈硬化症などに使われます。

薬膳でも使用されますが、においが強いので、少量をスープに入れると食べやすいです。

または、田七粉末10gをお好みの油100cc程度につけて、田七オイルにするのもよいです。この場合、油が酸化するので、1週間以内に使い切ってください。

田七人参の人気を反映して最近はサプリメントも多く発売されていますが、安すぎるものは金不換と呼ばれる田七人参の価格としてありえません。

生産体制と技術が確立しており、サポニン含有量が充分な商品を選ぶことが大切です。

<参照>
■Longfei Wu et al., Efficacy and Safety of Panax notoginseng Saponins in the Treatment of Adults With Ischemic Stroke in China A Randomized Clinical Trial, June 20, 2023, JAMA Netw Open. 2023;6(6):e2317574. doi:10.1001/jamanetworkopen.2023.17574