明日、8日の母の日には、多くの方がカーネーションを添えて、お母さまに感謝を伝えられることだろうと思います。
和泉式部が「この世のものとは思えない」と絶賛したカーネーションは、その美しさもさることながら、麝香撫子(じゃこうなでしこ)という異名を持つように、香りも多くの人々を魅了してきました。
ヨーロッパでは古くから食材としてだけでなく、香水の原料にも使われてきました。
今でもカルバン・クラインのエタニティやニナリッチのレールデュタンなど、長く愛されているものにカーネーションの香りが使われています。
カーネーションの香りを用いた名作のひとつにコティのロリガンがありますが、日本におけるコティ社の商品販売は、実は私たちの業界と浅からぬ関係があります。
最初にコティの販売権を持っていたのはファイザーですが、その後、サンスターを経て、ツムラから販売されていました。
ツムラが販売を中止したため、コティの日本での取り扱いはなくなりましたが、ファンが多いブランドですので、期間限定でも復活したら話題を呼ぶのではないかと思います。
<参照>
■山下景子、『花の日本語』、幻冬舎