お正月の縁起物として欠かせないエビ。今年もたくさんの方が召し上がったことと思います。刺身や天婦羅などの高級料理から焼きそばなど日常に食べる料理まで、日本は世界でも有数のエビの消費国として知られています。
長寿の象徴とされるエビですが、これは単に腰が曲がった様子が年老いても元気に過ごすことを表すというだけではありません。東洋医学では、エビは腎を補い血を作る働きがあり、生命力をサポートすると考えられているので、産後の母乳不足やEDなどに用いられます。
エビの殻は、乾燥によるかゆみや疥癬に使われます。身のおいしさは誰もが知るところですが、栄養が多い殻を捨ててしまうのはもったいないです。お造りやお寿司を頼むと、頭を焼いたり揚げて別に出してくれるお店があります。固くて食べにくければ無理に食べることはありませんが、新鮮な良い材料を使っている証ですので、ぜひ召し上がってください。ご家庭で揚げるのが面倒なら、スープやおみそ汁のダシにしてもおいしくいただけます。
エビの卵は緑色なので、初めて見たときはドキッとしますが、珍味として喜ばれます。中国ではエビの卵を乾燥させて調味料として使います。体をあたためる働きがあります。
エビは血中コレステロールを抑えて動脈硬化を予防するタウリンやコレステロール値と血糖値を下げるベタインを多く含み、糖尿病の予防にもよいです。
冬に旬を迎えるエビはまだまだ食べ頃が続きます。日本近海だけで約500種もいますので、食べ比べてみるのも一興です。