増加傾向にある妊娠糖尿病


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妊娠糖尿病は、妊娠前は糖尿病ではなかったけれども妊娠中に血糖値がやや高くなる状態で、一般的な糖尿病とは分けて考えられます。日本内分泌学会によると、日本では糖尿病患者数の増加と晩産化に伴い増加傾向にあり、既存の糖尿病と糖尿病合併妊娠を加えると約15%の妊婦が耐糖能異常と診断されるとのことです。出産後に糖尿病に移行しやすく、胎児にも影響を及ぼすため、妊娠初期から中期に検査を受けることが推奨されています。

妊娠糖尿病と診断されたら、インスリン療法を行うにしても、食事療法で血糖値を管理することが重要になります。とはいえ、赤ちゃんのためにも単に食べないということはできません。ひとりで悩まずに、医師や医療スタッフの方々のサポートを活用しましょう。

妊活中にタンポポT-1エキスを飲まれているなら、妊娠後もぜひ続けて使用されることをお勧めします。イタリア・パーマカルチャー研究所の論文は、PubMedデータベースを使用して、タンポポの主な薬効成分を科学文献で検索した結果を検証し、タンポポにおいて抗糖尿病作用と抗肥満作用を含む12の治療特性が科学文献で一般的に報告されていると結論づけており、それ以外にもタンポポの血糖低下作用については多くの論文が発表されています。

また、毎日30分程度の散歩もおすすめです。途中に階段があれば、ついでと思って昇りましょう。よい気分転換になります。

フィンランドの研究チームは、遺伝的に妊娠糖尿病のリスクが高くても、食事や運動に気をつけることで予防や管理は可能であると報告しています。妊活中は精神的にも肉体的にも大変なことが多いですが、ご自身の体と向き合い、整えていく方法を模索できる有意義な時間でもあります。妊娠、出産を希望されている方は、妊娠してから体に気をつけるのではなく、妊娠する前の体づくりを大切なステップと思っていただければと思います。

<参照>
妊娠糖尿病、日本内分泌学会、2019年11月9日
■Agnese Di Napoli & Pietro Zucchetti, A comprehensive review of the benefits of Taraxacum officinale on human health, Bulletin of the National Research Centre volume 45, Article number: 110 (2021), Published: 09 June 2021
■Emilia Huvinen et al., Genetic risk of type 2 diabetes modifies the effects of a lifestyle intervention aimed at the prevention of gestational and postpartum diabetes, Published: 30 April 2022, Volume 65, pages 1291–1301, (2022)