2022年6月12日に第57回子宝カウンセラーの会勉強会が開催され、アイブイエフ詠田クリニックの詠田由美院長にご講演いただきました。
体外受精や着床前診断など盛りだくさんの内容の中でも、「生理痛は我慢しすぎないで、痛いと叫びましょうと患者さんに言っています」と強調されていたことが印象的でした。
不妊症の原因として最も多いのは卵管因子で、クラミジア感染症もありますが、子宮内膜症によるものが多いです。
子宮内膜症は、子宮内膜組織が子宮以外の場所で増殖する病気です。代表的な症状として「痛み」があり、子宮内膜症の患者さんの約90%に月経痛がみられます。
月経の回数が増えると子宮内膜症の発生頻度が増加することがわかっていますが、昨今は昔と比べて初経年齢が低くなり、初婚年齢が上がっており、ストレスも多い環境で生理不順や月経痛に悩む方が少なくありません。
鎮痛剤で乗り切るのもひとつの方法ですが、生理痛を我慢している間に癒着などいろいろな問題点を引き起こし、不妊症の原因にもなっていくことを詠田先生は指摘されていました。
「生理痛は我慢しない」という基本中の基本を患者さんに伝えているというお話には、「未病を治す」という東洋医学の考えに通じるものがあります。
言葉は単純ですが、初期から不妊治療に携わり、幅広い臨床試験がある詠田先生だからこそ伝わる説得力を感じました。
<参照>
■子宝カウンセラーの会HP