日本の失明原因の第1位である緑内障の原因は、眼圧が高いからというのが一般的な認識です。
確かに眼圧が高いと視神経が障害されるので眼圧コントロールは重要ですが、緑内障は単に眼圧の高さのみで引き起こされるわけではないと眼科外科医の深作秀春先生は言います。
実際に、多治見市での疫学調査によると、緑内障患者の7割が正常眼圧の範囲で、この方たちは眼圧以外にも原因があると考えられます。
そのひとつとして、深作先生は血流障害を挙げています。
近視が進むと篩状板(しじょうばん)で視神経が圧迫されるので、視神経乳頭部分の血流が悪くなり、栄養や酸素の供給が不十分になります。
私がよく知る眼科医も、緑内障の進行を食い止めるために血流改善と利水を重視しています。目は毛細血管が多く集まるところですから、目の健康のために血流循環改善を視野に入れることは有効であると思います。
血流改善は日々の生活で取り組むことができます。
治療をお医者さんに任せっぱなしにするのではなく、自身が治療に主体的に関わることができるのは励みになります。
<参照>
■深作秀春、『緑内障の真実 最高の眼科医が「謎と最新治療」に迫る』、光文社新書