一風変わった外観のお寺はいろいろありますが、堂島薬師堂も、知らなければこれがお寺であるとはわからないかもしれません。
かつては瓦屋根の建物だったそうですが、敷地内にあるオフィスビルを建設する際に、調和を図るため、ミラーガラスを組み合わせた球体というデザインになったとのことです。その外観からは想像しにくいですが、堂島薬師堂の起源は聖徳太子にさかのぼり、国内最古のお堂の一つと言われています。
現在は奈良・薬師寺の管轄にあり、同寺の僧が供養などを行っておられます。薬師寺は、天武天皇が妻である持統天皇の病気平癒を祈って創建されました。本尊の薬師如来は、人々の病気を癒し、心と体を健康に導く仏さまで、手に薬の壺を持っています。
病気平癒祈願に各地の薬師如来をまつるお寺にお参りする方も多いと思います。堂島薬師堂は全面がガラスであるにも関わらず、くもりや汚れもなく美しい様子であることからも、どなたかがこまめに手をかけておられるのだと推察され、地元の方々から大切にされていることがわかります。
大阪駅からも近いので、近くに来られることがあれば、ぜひ訪れてみてください。