妊活における情報の大切さ


Illustrated by ゆずあん

バイエル薬品が不妊症看護認定看護師、臨床心理士、助産師、培養士、ピアカウンセラーなど妊活の専門家にLINEや電話で何度でも相談ができるサービス、famione(ファミワン)の本格的な導入を開始しました。

月額3,980円という価格は決して安いものではありませんが、タイムリミットがある妊活において情報不足や不正確な情報は致命的です。2018年6月のサービスリリースから約1年半で累計登録者数が1.5万人にのぼり、期間限定のサービス提供後も問い合わせが多かったため継続となった経緯を見ると、患者さんはそれだけの金額を払っても聞きたいことがあり、聞いてほしい気持ちを抱えていることがわかります。

興味深かったのは、同サービスのホームページに「例えばこんなお悩みが、相談できます」ということで事例が掲載されているのですが、「まずはここから」ということで以下のようなことが挙げられています。

・妊娠できる身体づくりについて知りたい
・予防接種はしてもいいのか知りたい
・ネット検索では色々な意見がありどれが正しいのかわからない
・子どもは欲しいけど親になるのが不安
・気持ちをコントロールする方法を知りたい

「妊活」と聞くと「クリニックに通っている」と思いがちですが、そのずっと手前で多くの方が足踏みをされています。入り口でネットをさまよっている間に貴重な時間を費やしているとしたら、まったくもったいない話です。

妊活において、医療側が「正解」を教えることはできません。決断するのは患者さんご自身です。しかし、その決断を導くための正確で有意義な情報の提供や、心の重荷をおろす手助けが子宝カウンセリングにおいては今後、ますます重要になっていくと思います。正しい情報をアップデートしていくのはもちろんのことですが、患者さんが何を解決したいと思われているかがわかる共感の力が子宝カウンセラーには求められています。

<参照>
famioneによる妊活コンシェルジュサービス