先日、血圧を安定させる薬膳としてタイとブリを使った献立をYouTubeでご紹介しましたが、もう少し詳しく知りたいとのリクエストをいただきましたので、ブログでもお届けします。
魚には血圧を下げることが期待できる3つの要素、すなわち、血管を広げて血液をサラサラにするオメガ3脂肪酸、利尿して体内の余分な塩分を排出するカリウム、血圧を上げる酵素を阻害する作用がある魚肉ペプチドが含まれます。
胃に負担をかけないので病人食にもよい脂質が少ないタイと、「あぶら」→「ぶら」→「ぶり」となったといわれるほど脂質に富み濃厚なブリは食味が対照的ですが、どちらもタウリンやビタミン類、ミネラルなど栄養が豊富です。
タウリンは血中コレステロールを抑え、肝機能を活発にする作用があります。ブリは脂質が多いとはいっても、血液の流れをサラサラにして血栓を防ぐEPAやコレステロールを抑えて脳の活性化に働くDHAなどの不飽和脂肪酸が中心なので、現代では積極的に摂りたい食材です。
薬膳では、魚は気を補い、血を巡らせる食材です。タイは胃腸を整え、むくみを改善する働きがあり、産婦の乳の出をよくしたり、冷え性を改善するためにも使われます。ブリは体を温めて血を補う力が強いです。
鯛のサラダ仕立てです。EPAやDHAは熱に弱いので、血圧ケアのためにはお刺身で脂を逃さず食べるのがよいです。
おろしポン酢を添えたのは、春は酸味をとるとよいからです。
東洋医学では、春は「肝」、成長の季節です。酸味は肝を補い、整える味で、肝の働きを助けます。春はエネルギーが外に向かって一気に動くため、バランスを崩しやすくなります。引き締め作用がある酸味で調整するとよいです。酸味は消化を助けて血や体液の巡りをよくし、冬に溜めこんだ老廃物を排出します。ただ、とりすぎは逆効果なので「少し足す」くらいが目安です。
ブリ西京焼きに胡麻豆腐を添えました。
西京焼きは白味噌漬けにした魚を焼いた料理です。血管に良いコラーゲンや栄養が詰まっている魚の皮やその周辺までおいしくいただけるのもうれしいです。
胡麻豆腐と一緒にいただくことで、魚の動物性タンパク質と胡麻と味噌の植物性タンパク質を同時に摂ることができます。ゴマの抗酸化作用も血管の健康にはプラスに働きます。
YouTubeでは甘鯛蕪蒸しの雪中仕立てもご紹介していますので、ぜひあわせてご覧ください。



