十の薬効がある薬草

西播磨で農業を営む奥本幸正さんが水稲を育てていた土地の一部をドクダミの栽培に切り替えたところ、健康や美容ブームに加えて、円安で輸出が好調なうえに、原材料を国内産に切り替えるメーカーが相次いだことで売り上げがぐんぐん伸びている、という記事が神戸新聞に掲載されていました。

十種の薬効があるので「十薬」とも呼ばれるドクダミはとても有用な薬草で、特に梅雨の時期はその利水作用が役に立ちます。

解毒と浄血の働きがあるドクダミは、動脈硬化や高血圧予防、皮膚疾患、便秘、むくみ、膀胱炎、化膿止め、抗菌など幅広く使われます。

お茶や入浴剤にすることが多いですが、料理にも使うことができ、ベトナムではよくドクダミ料理が出てきます。とかく嫌われがちな臭いは、加熱したり乾燥させると気にならなくなります。

ドクダミを使う際の注意点としては、腎機能が低下している人が日常的に利用すると高カリウム血症を起こす恐れがあります。また、ドクダミは便通を促すので、お腹が弱い人も注意が必要です。

生命力が強く、庭に植えると庭を占領してしまうので、植えるならプランターで管理するとよいです。

YouTubeでも漢方薬としてのドクダミについてお話しています。
ぜひあわせてご覧ください。

<参照>
■豊田修、「化粧品・飲料などに使用、ドクダミ・ヨモギ 健康・美容に効果、栽培注力」、神戸新聞、2024年6月2日