
Illustrated by https://realfood.gov/
『2025-2030年版 アメリカ人のための食事ガイドライン』では、単一の栄養素よりも食事パターン全体の質を重視する姿勢が従来のものより鮮明になり、活発な議論が進められています。
それぞれのライフステージに応じた栄養ニーズについて記載があり、妊娠中および授乳中の女性において、以下の二点が注目されます。
ひとつ目は、加工食品よりも「リアルフード」を優先する考え方です。例えば、タンパク質を補給する際、加工されたプロテインバーよりも、卵のような天然の栄養素が詰まった食品を選択することが推奨されています。卵には胎児の脳の発達に不可欠なコリンが含まれるのも妊婦さんには適しています。
また、低カロリー甘味料は砂糖を減らすための一時的な手段として否定されていないものの、「推奨されるものではない」とされています。
ふたつ目は、高品質なタンパク質を摂取することです。これに伴い、タンパク質に加えて妊娠中に必要な鉄、亜鉛、ビタミンなどの供給源となる赤身肉や魚の価値が再評価され、1日を通じて、または各食事において、高品質なタンパク質を組み入れることが推奨されています。
妊娠中および授乳中の女性に限らず、すべての年代において、栄養価の高い食品や飲料で食事パターンを構築することが、新ガイドラインが提唱するテーマです。
病気を薬で治すのではなく、食事が健康の基盤となるという考え方は、薬膳に通じるものがあります。数値的に完璧な食事を追求するのではなく、「何を、どれくらい、継続して食べるか」を意識しながら、毎日の食事を見直していくのが新しい栄養学の潮流となっていくのではないでしょうか。
<参照>
■Dietary Guidelines For Americans
