日本でも古くから食されているトウガンは、美しい萌黄色をしていることから料亭でもよく使われる食材で、私がメニューを提案している薬膳コースでもしばしば使われます。
トウガンは利尿作用があり、体の余分な熱を取る働きがあります。90%以上が水分で消化がよいので、食欲がない夏バテ時や病後の回復時にもおすすめの食材です。
皮や種は生薬としても利用されます。皮は冬瓜皮といい、清熱利水と消腫の働きがあります。種は冬瓜子といい、消炎、去痰、排膿の働きがあります。
トウガンは味が淡泊なので、鶏肉など出汁が出るものを含ませるとおいしいです。スープにするときは、利尿作用が強い皮も一緒に煮て、食べるときに取り除くとよいです。
私がおすすめなのは、粉末ジュースで作るトウガンのおやつです。トウガンを拍子切りにしてさっとゆで、お湯を切ってタッパーに入れたトウガンの上から粉末ジュースをかけてしばらく置くとできあがりです。
トウガンはスーパーでカットされたものでもサイズが大きいので、食べきるのも工夫が必要ですが、これを作っておけば、子どもも喜んで食べるのであっという間になくなります。
夏のおやつに、ぜひお試しください。