「子宮内膜はどのくらいの厚さがあると妊娠しやすくなりますか」という質問がありました。
臨床データによると、子宮内膜の厚さが8~12mmのときに妊娠する可能性が最も高くなります。子宮内膜が薄いと妊娠しにくいということは皆さんよくご存じですが、厚すぎても妊娠に影響を与えます。子宮内膜の厚さは胚の着床にとって重要な条件であり、子宮内膜の成長は体内のエストロゲンのレベルに影響されます。
例えば、以下の3つのタイプにおいて、どのタイプが着床に有利だと思われますか。
Aタイプ:子宮内膜の厚さは移植に適する7~14mmで、十分な血流量がある。
Bタイプ:Aタイプよりも子宮内膜がやや薄く、血液量は少ない。
Cタイプ:子宮内膜の厚さは7 mm未満で、血流量は不十分。
おそらくほとんどの方がAタイプと言われると思いますが、Bタイプは運動、食事、睡眠を意識することで、また、Cタイプであっても生活習慣の見直しと共に適切な治療を行うことで、着床に導くことは可能です。
では、移植前に子宮内膜を改善するために、具体的にどうすればよいでしょうか。
第1に食生活の見直しです。ビタミンEやオメガ3などの抗酸化物質は、子宮内膜の質を改善するのに有益です。ナッツや魚、新鮮な野菜や果物がおすすめです。品質のよい栄養補助食品を活用してバランスの取れた食事を心がけましょう。
第2に運動の継続です。ヨガや水泳など適度な運動の継続は心と体の両方にプラスになります。リラックスしてストレス解消できるだけでなく、血行が促進され、子宮内膜の状態が改善されます。
第3にライフスタイルの調整です。十分な休息と規則正しい生活を送ることを習慣づけます。インテリアをあたたかみのある色でそろえるなど心地よい環境を作ります。瞑想や深呼吸はストレスを軽減し、よい精神状態を維持するのに役立ちます。
不妊治療は長期的な取り組みが必要になることが多いです。自分だけで解決しようとするとするのではなく、医師をはじめとした経験豊富な専門家と連携し、適切なアドバイスを受けることが乗り切るコツです。あきらめないでできるところから取り組んでいきましょう。