妊婦さんへのRAS阻害薬は禁忌

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妊婦さんや妊娠の可能性がある女性は薬の使用に注意が必要ですが、医薬品医療機器総合機構(PMDA)がレニン・アンジオテンシン系(RAS)阻害薬は胎児への悪影響が報告されているため妊婦さんには使用しないよう、また、妊娠する可能性のある女性への投与は必要性を慎重に検討するよう、再度、注意を呼びかけています。

このことは2014年にすでに周知がなされていますが、以降も妊娠中のRAS阻害薬使用のために胎児等への影響が疑われる症例が報告されているため、改めて以下のとおり案内しています。

1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないでください。

2. 妊娠する可能性のある女性への投与にあたっては、必要性を慎重に検討してください。また、投与が必要な場合には、次の事項に注意してください。

• 投与前及び投与中に妊娠していないことを確認してください。
• 投与中に妊娠が判明した場合は、直ちに投与を中止してください。
• 胎児等に与える影響を説明し、妊娠が判明した又は疑われる場合、妊娠
を計画する場合は、担当医に相談するよう繰り返し患者へ説明してください。

国内で承認されているレニン-アンジオテンシン系阻害作用を有する医薬品の販売名や代表的な症例など、詳細は医薬品医療機器総合機構(PMDA)がインターネット上で公開しています。こちらもあわせてご参照ください。

レニン-アンジオテンシン系阻害作用を有する医薬品(ACE阻害薬、ARB等)の胎児等への影響と注意事項について
(独)医薬品医療機器総合機構
No.10 2023年5月