【運気論】四の気の養生法


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2025年は乙巳(きのと・み)です。乙巳の五運六気は金運不及、厥陰風木司天、少陽相火在泉です。1年の前半は風気が支配し、後半は火気が支配します。7月25日から9月26日にあたる四の気について、以下の記述があります。

四之气,自大暑日子正,至秋分日戌正,凡六十日有奇,主位太宫土,客气少阴火,中见金运,火胜金,溽暑至,湿热相搏,争于左之上,民病黄瘅而为 肿,宜治少阴之客。

四の気の主気は太陰湿土、乙巳の客気は少陰君火、五運の主運は金運不及です。五行の火は金を克し、蒸し暑さが極まり、湿熱があいうち、人々は黄疸やむくみになりやすくなります。この時期の養生のポイントは、少陰経の火の気を治療することです。

蒸し暑さからくる湿熱でむくみなどの症状が出るので、湿熱を取る食材がおすすめです。例えばスイカは赤色で、心経と小腸経を通じさせ、からだの熱をとり、精神を安定させます。90%以上が水分のスイカは、昔は水分の貯蔵や長旅の水分補給減として用いられていたように、水分補給にも適します。

水分補給にはハトムギ茶やタンポポ茶もよいです。スイカやハト麦茶、タンポポ茶には利尿を促す働きもあります。汗をたくさんかくと尿量が減りますが、尿は尿でしっかりと出していくことが必要です。

利尿に働きかけるツボとして、小腸経の墓穴である関元穴が役立ちます。関元に温灸をすると元気が出ます。夏の暑さにバテてしまう前に、関元に温灸をして養生しましょう。


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