サージカルマスクとフェイスシールド着用で感染リスクを大幅に削減


Illustrated by kama

新型コロナウイルスの新規感染者やクラスターが連日報道され、先の見えない状況が続いています。感染予防にはマスク着用と換気、手洗いが言われていますが、その有効性について近畿大学医学部の東賢一准教授らの研究チームが検証したところ、医療現場では医療従事者がサージカルマスクとフェイスシールドを着用することで感染リスクが99.9%以上削減され、そして患者がサージカルマスクを着用することで感染リスクが99.99%以上削減されることがわかり、医療従事者と患者の双方がサージカルマスクを着用することの有効性と換気を適正に保つことの重要性が示されました。

また、主な感染経路は飛沫感染ですが、9~32%と見込まれる接触感染のリスクにおいて、接触時間が長く手洗いの頻度が少ない場合は、中程度の接触時間で手洗いの頻度が多い場合に比べて接触感染リスクが高くなることもわかりました。

感染していても約4割が無症状と言われていることから、症状がないからといって感染者でないとは言えません。ですから、社会生活を行う上で、症状がなくてもマスクを着用することは感染予防のために重要です。

この研究は医療機関を対象としていますが、論文で「他業界での感染対策への応用が期待される」と述べられているように、接客業や介護を含む人と人が近接する現場の感染予防に大いに参考になると思います。

<参照>
■学校法人近畿大学、医療現場における新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染経路別の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のリスクと予防効果を解明、NEWSCAST、2021-01-08