葉がやわらかい春キャベツがおいしいころです。
みずみずしく甘みがある春キャベツは、サラダや浅漬けなどシンプルに食べるとおいしさが一層、引き立ちます。
健康のお守りと言われるキャベツは、子宝にも縁のある野菜です。
「赤ちゃんはキャベツ畑から来る」という言い回しは、欧米では「コウノトリが赤ちゃんを運んでくる」と同じくらいよく使われます。アイルランドでは、ハロウィンの時にキャベツを引っこ抜いて恋占いをするそうで、根にたくさん土がついていればいるほど、裕福な相手と結婚できるとのことです。
キャベツと赤ちゃんという組み合わせは、あながち的外れなことでもありません。
キャベツに含まれるビタミンUは胃腸の調子を整える効果があります。消化不良や食欲不振などに用いられるキャベジンは、この作用に着目して作られた胃腸薬です。
新しい命を育てるにはしっかりした体が必要です。
東洋医学では、胃腸の働きがよくなると気血が増えるので元気になり、免疫力が高まると考えます。
また、ピタゴラスは「キャベツは元気と落ち着いた気分を保つ野菜だ」と書いたといわれますが、体の調子がよいと心も安定します。
注意点としては、ワーファリンなど血栓予防の薬や、アセトアミノフェンを主成分とする風邪薬を服用している方は、キャベツを食べ過ぎると薬の効果が弱くなってしまいますので、食べる量を加減してください。
旬の春キャベツで元気をチャージしましょう!
<参照>
■森昭彦、『身近な野菜の奇妙な話』、SBクリエイティブ
■Dr. Shawkea Official Blog、薬の飲み合わせ・食べ合わせ、2022/5/3