しゃっくりに柿のヘタ


Photo by neko-taro

美術評論家の山田五郎さんが自身のYouTubeチャンネルで原発不明がんを公表されました。
抗がん剤治療を行いながら活動を継続するとのことですが、その副作用で「毛が抜ける」「指がしびれる」の他にしゃっくりが出るそうです。

抗がん剤の副作用として起こるしゃっくりは時にしつこいこともあり、体力を消耗させます。五郎さんは「しゃっくりには柿のヘタが効いた」と言われていました。「国立がんセンターのホームページにも(しゃっくりに)柿のへたがいいって書いてあったから。民間療法だが、西洋医学の人も言ってるんだから」と思って柿のヘタを煎じて飲んでいたらしゃっくりが止まったとのことでした。

東洋医学では柿のヘタを「柿蒂(してい)」と言い、しゃっくりを止めるということはよく知られています。

今が旬の柿は、のどの渇きと咳をいやすのにもよいです。また、利尿作用があり、アルコールを分解するアルコールデヒドロゲナーゼが含まれるので、悪酔いの防止や二日酔いの軽減にもよいです。

つらい症状を少しでも楽にするのに東洋医学も西洋医学もありません。効果のほどには個人差がありますが、患者さんにとって選択肢があるということは心強いことです。

とはいえ、弱みにつけ込むような「治療」や「薬」をすすめられることもままあります。どのようなことにもメリットとデメリットがあります。つい誰かに頼って「正解」を教えてほしくなりますが、あなたの体を一番心配し、わかるのはあなた自身です。広く情報を集め、功罪両方を比較して、ベストではなくてもベターな選択を行うことがあなたの健康を守ります。

五郎さんにはまだまだおもしろい話を聞かせて頂きたいです。少しでも痛みなく日々をお過ごし頂くことを心から願っています。

<参照>
【山田五郎から皆さまへのご報告】2024/10/04
シスプラチンについて、国立がん研究センター東病院