妊活中の方は、ビタミンDが重要な栄養素であることはよくご存じのことと思います。紫外線を浴びることで合成されるビタミンDは、着床環境や排卵障害の改善、習慣流産リスクの減少など妊娠成立に重要な役割を果たしています。また、周産期においても、ビタミンD不足は妊娠高血圧症候群、胎児発育不全、早産、妊娠糖尿病、不育症等に関連することが報告されています。
妊娠中のビタミンDの摂取は、お母さんだけでなく胎児にもよい影響を及ぼします。英サウサンプトン大学の研究チームは、妊娠中にビタミンDのサプリメントを摂取した女性の子どもは、そうでない女性の子どもと比較して6〜7歳時の骨密度が高い傾向にあると報告しています。
骨粗鬆症の患者さんはカルシウムとビタミンD摂取を勧められるように、ビタミンDは腸でのカルシウムの吸収を助け、骨の形成と成長を促進します。この研究を率いたレベッカ・ムーン博士は「この早期介入は重要な公衆衛生戦略である。子どもたちの骨を強化し、将来、骨粗しょう症や骨折などのリスクを低下させる」と述べており、英国では妊婦さんにビタミンDサプリメントの摂取が日常的に勧められるようになりました。
他にもビタミンDの胎児への良い影響として、富山大学の研究チームは妊娠中のビタミンD摂取量が多くなるほど子どものアレルギー性鼻炎の症状が低くなることを報告しています。
妊活中でなくてもビタミンDは皆さんに摂って頂きたい栄養素です。YouTubeでは「ビタミンDを取るには」「ビタミンDを取る薬膳」などでビタミンDを取りやすい方法をお話ししています。
あわせてご覧いただければ幸いです。
<参照>
■Vitamin D during pregnancy boosts children’s bone health even at age seven, University of Southampton, 6 November 2024
■邵輝、「妊娠中のビタミンD摂取量が子どものアレルギーと関連」、Dr. Shawkea Official Blog、2023年11月28日
■「ビタミンDを取るには」、たんぽぽ先生 Dr.ショウキ
■「ビタミンDを取る薬膳」、たんぽぽ先生 Dr.ショウキ