持続可能な社会の実現を意識した取り組みが各業界で進行中です。
大量生産・販売をするため環境負荷が大きいと言われるアパレル産業も例外ではなく、賞味期限切れの牛乳やキノコから製造される繊維や動物にやさしい原料の調達など、環境への負荷を減らす取り組みが行われています。
中でも注目されているのが、タンポポから作られるゴム製品です。
米国のファッションブランド、コール ハーンは、タンポポ由来のゴムを25%以上含むソールを使用したラインを新たに発表しました。
製品も魅力的ですが、広告にタンポポの黄色が効果的に使われ、春の到来と相まってワクワクする気持ちが高まります。
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タンポポに含まれるラテックスからゴムを作る研究は世界各地で進行中で、現在は商業規模ベースに乗せるところまで来ています。
オハイオ州立大学では遺伝子組み替え技術を用いるタンポポラテックスの研究を行っており、ドイツのタイヤメーカー、コンチネンタルもタンポポゴムの研究所を開設し、近い将来の量産実現を目指しています。
私はタンポポの葉から抽出された糖鎖、T-1を長年、研究しているので、タンポポにはとても思い入れがあります。
漢方薬としても、食材としても古今東西で広く活用されるタンポポは、捨てるところなしの有用な植物であると改めて思います。
<参照>
■COLE HAAN HP
■CONTINENTAL HP、タンポポからゴムを作る~コンチネンタルは持続可能なゴム製造のために研究開発をしています