男性目線の妊活ブック


Illustrated by ゆうなりこ

今や幅広い分野への出資に活用されているクラウドファンディングで、妊活ガイドブック、『パパになる前にぼくたちが知っておくべきこと 妊活なるほどBOOK』のプロジェクトが立ち上がっています。妊活ガイドブックは多々ありますが、これは「男性目線から作成されている」というところがユニークです。クラウドファンディングページでは見本ページが掲載されており、わかりやすく、カウンセリングの参考にもなると思います。

不妊治療は女性に大きな負担を強いますが、パートナーや社会がそれを支える状況には必ずしもなっていないというのが現状です。プロジェクトを主宰するオオタヨシタカさんは、ほとんどの男性が妊活の知識がないことについて、「男性にとっての妊活とは、自分のアイデンティティである精子と向き合う必要があるため、ストレスを受け、目を背けがちです」と言います。

しかし、男性が変わらないと状況は変わりません。そのためには客観的なデータを知り、そこから解決策を模索していく必要があるというオオタさんの意見はその通りだと思います。私は赤ちゃんを望まれる女性がたいへんな努力をしていることを知っていますので、オオタさんの「男性が妊活に協力的な社会を作りたい」という思いに共感します。

知ることが最初の一歩です。積極的に妊活情報を収集する女性とは異なり、及び腰の男性に情報を届けるのは至難ですが、クラウドファンディングでの告知を通してひとりでも多くの男性に妊活の実態を知るきっかけとなることを期待します。

<参照>
男性目線の妊活ガイドブックを企業や団体に配布して妊活に協力的な社会を作りたい!、GoodMorning