石けんによる手洗いは病気予防の基本


Illustrated by cak

新型コロナウイルス感染症が流行する中、インフルエンザなどその他の呼吸器感染症の同時流行が心配されていたため、東京大学医科学研究所と共同研究グループは、新型コロナウイルス感染症流行下における他の呼吸器感染症ウイルスの検出状況を調査しました。

その結果、インフルエンザなど代表的な呼吸器感染症ウイルスの検出率は低下していたものの、10歳未満の小児ではライノウイルスの検出率が例年の2倍以上と著しく上昇し、COVID-19流行下で小児のライノウイルス感染リスクが上昇したことがわかりました。

ライノウイルスによって引き起こされる風邪は主に春と秋に流行します。
症状は比較的軽いですが、ウイルスの型が多いので何回もかかり、喘息患者が感染すると喘息発作を引き起こすことがあるので注意が必要です。

新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスは、ウイルスの表面が脂質の膜(エンベロープ)で覆われているので、アルコール消毒液や石けんでエンベロープが破壊されます。
一方、ライノウイルスはエンベロープを持たないため、アルコール消毒液は効きにくいですが、石けんによる手洗いは有効です。

やはり、石けんによる手洗いは病気予防の基本なのだと思います。

<参照>
【プレスリリース】新型コロナウイルス感染症流行下では 10歳未満の小児のライノウイルス感染リスクが上昇した、東京大学医科学研究所、2021年03月15日